整体を受けた時、痛く感じる筋肉とあまり痛くない、何も感じないなどの筋肉があります。この差は何かご存じでしょうか？体が痛みを感じる原因は様々ですが、今回は筋肉が原因で痛みを感じている場合について解説いたします。
整体を受けていて筋肉が痛く感じる理由
正常な筋肉は血流もよく、柔軟に動きますので、施術で少々強く押された時でも柔軟に受け止められるので痛みを感じることはありません。子供たちの肩を揉むとくすぐったがる子たちが多いですが、それは筋肉が柔軟だからです。しかし筋肉に血行不良や過度の緊張・ストレスがある場合、硬いこわばりができます。
これが一般的に『コリ』と呼ばれるものです。これを手で押すと、柔軟性が低下しているため痛みを感じながら受けた圧力をひたすら耐えるだけになっています。
また、柔軟性が低下したままさらに負担が増えると、筋肉の繊維に傷つき切れやすくなります。繊維に傷がつくと、炎症が起こり熱を持ち、ズキズキ痛みます。
骨格のゆがみやズレが起きていても痛みを強く感じます。これは、背骨のゆがみによって筋肉もゆがんでしまうからです。例えるならタオルが絞られた状態です。この中に毛細血管が通っているのですが、血管も同じようにねじれて圧迫を受け、発痛物質が溜まり、痛みを感じます。ねじれたままの筋肉を動かそうとすると、過度にひねりながら動かすため、簡単な動作でも捻挫を起こします。
筋肉が痛みを感じるその他の理由として、整体そのものに問題があることもあります。単に全身を強く押される整体に、改善効果は期待できませんのでご注意ください。いくら体の状態が悪いと言っても、すべての筋肉の端から端まで全身が悪いということはあり得ません。ですから、状態の悪いところや、痛みの原因となる部分を見抜いて施術することが大切です。我慢できない痛みを感じた場合は、担当者に速やかに確認すると丁寧に対応してもらえると思います。
また当院ではトリガーポイント療法という施術で筋肉の深層にある硬結部位に対してアプローチをかけていきます。「引き金」と呼ばれるトリガーポイントは施術されると痛みを感じやすい部分にはなりますが、この硬結部位を施術することで体は必ずいい方向に向かいます。
施術によって感じていい痛みの度合い
状態の悪いところは施術によって押さえられると痛みを感じるとお伝えしましたが、どれくらいの痛みならいいのかについてお話します。
個人の感覚による差はありますが、「痛いけど気持ちいい」、「痛いけど止めないで」と言えるくらいがちょうどいいです。これは悪い部分の伸ばされて少し痛みを感じているのですが、伸縮性が増しているため心地よく感じるのです。
まれに悪い状態が当たり前になっていて、必要以上に強い刺激を求める方もおられますが、そのような時に強く押しすぎるのは逆効果です。そのような方は「少し物足りないな」と思われるかもしれませんが、筋肉の状態を良くするための施術と理解して受けられるのが緩解への方法です。
感じてはいけない痛みとは、呼吸が出来ないくらいであったり、我慢できずに叫んでしまうくらいの痛みです。いくらいい施術と言われても、何度も受けようと積極的に思えなければ、最終的に緩解することがないので、感じてもいい痛みとは言えません。
痛みを感じない筋肉
一方で、整体を受けても痛みを感じない筋肉は、適度な柔軟性がありますので押しても「気持ちいい」と感じる程度です。人によって明確に左右差を感じられることもありますので、刺激の違いは自分の体の状態を計るきっかけになります。
また当院のトリガーポイント療法でも最初は痛みを感じていた部分でも、繰り返し施術を行うことで柔軟性が生まれ痛みを感じなくなります。施術されても痛みを感じなくなれば、筋肉の柔軟性が保たれていると考えて間違いありません。
痛みを改善させるには
筋肉が原因の場合は、まず血行不良の改善が大切です。血液中の疲労物質や老廃物が溜まることにより痛みを引き起こすと考えられているためです。整体によって血流を滞らせている筋肉の張りを取り除き、筋肉が正常な柔軟性を取り戻せたら痛みの緩解が期待できます。体の余分な水分も外に排出する機能が正常に戻るため、むくみ改善もあります。
当院のトリガーポイント療法は、痛みの引き金となる部分にアプローチして血液の流れを良くします。施術後はスッキリしたような感覚になられる方が多いです。痛いとはいえ、小中学生から80歳以上の方まで受けられていますので、ぜひ一度施術を受けてみて下さい。
その他に、現代人の多くが運動不足により筋肉の不調を誘発している傾向があります。運動したほうが良いということは理解をしていても、様々な理由により習慣化するのは難しいですが、ぜひ適度な運動を心がけていただきたいと思います。
